2023年4月2日 オリヴィエ賞授賞式を観てきました
こんにちは、Beeです!
ロンドンも桜が満開の4月、毎年恒例!イギリスで最も権威のある演劇賞レース
ローレンス・オリヴィエ賞の授賞式に行ってきました!
憧れのオリヴィエ賞を、憧れのロイヤル・アルバートホールにて体感するという最高の体験をして参りましたので、書き留めたいと思います!
なにしろ観に行くにあたっての情報収集が大変でしたので、来年度以降、ご興味がある方にとって少しでも参考になれば幸いです。
なお、全編がYoutubeにて公開されています!4時間ほどありますが、ぜひ!
今年の司会者は女優のHannah Weddingham!自身も3度オリヴィエ賞にノミネートされたというすごい方です。(ゲームオブスローンズにも出ていました)
〈目次〉
【概要・受賞結果】
そもそもローレンス・オリヴィエ賞とは、
ローレンス・オリヴィエ賞(Laurence Olivier Awards)は、その年に上演された優れた演劇・オペラに与えられる賞であり、イギリスで最も権威があるとされている。毎年2月に実施[要出典]。イギリス版のトニー賞とも言える。
イギリスの名優ローレンス・オリヴィエの名が付されており、1976年にソサエティ・オブ・ロンドン・シアターにより設立された。
ウィキペディアには毎年2月と書かれていますが、2022年以降は4月に実施されています。
どうやらその前は10月だったようで、毎年変更がありそうなので注意です。
とにかくアメリカのトニー賞と並んで、演劇界では大注目の超重要な賞!
舞台版アカデミー賞といったところでしょうか。
その年の新作舞台に関する多数の受賞部門が設けられ、その作品の関係者はもちろん、プレゼンターとして出席する方々も超豪華!
今回個人的には、
レア・サロンガ、マシュー・ボーン、ルーク・エヴァンス、マーク・ストロング
といった面々を生で観られたのが感激でした!
▽2023年のノミネート、受賞結果はこちら
ロイヤルシェイクスピアカンパニーによる『となりのトトロ』が最多の6部門で受賞したこともあり、日本でも大きな話題になっていましたね!
また、オリヴィエ賞授賞式と言えば合間に披露されるミュージカル作品のパフォーマンスも魅力!
毎年Youtubeで公開されていますが、今年は生で観ることができて大興奮でした!
話題作のいいとこどり状態で最高です。
個人的に特に盛り上がったパフォーマンスのリンクを貼っておきます。
その他も公式Youtubeに上がっているのでぜひご覧ください!
①授賞式出だしのオリジナルソング
授賞式のオリジナルソングが作成されたのは今年が初とのこと!
様々な有名作品の出演者が登場し、ミュージカルアベンジャース状態です。
②『Sister Act』より
私も日本でしか観たことがないのですが、音楽の持つ力を感じる素敵な作品。
このパフォーマンスで涙が出てきました!(笑)久々に観たけど、いい~
今回はベストリバイバル作品賞でノミネートです。
③『Newsies』より
客席巻き込み型のエンターテインメントが最高に楽しかった本作。授賞式でも大盛り上がりでした!
ロンドンではウエストエンドからは少し離れたウェンブリーで2022年11月に初演を迎えました。今回は振付賞を受賞!
④『Sylvia』より
2023年1月から4月1日の期間限定で上演されていた新作。
恥ずかしながら全然情報が掴めておらず、知りませんでした…が、最高にかっこよかったです!
女性版ハミルトンのようなヒップホップ調のパフォーマンス。女性参政権獲得に努めた実在の人物をモチーフにした作品だそうです。
このナンバーをメインで歌唱されているBeverley Knightさんは助演女優賞を受賞!納得!!
ぜひ再演してほしい…!!
その他には、作品賞を受賞した『Standing at the Sky’s Edge』も非常に気になる…!
私が先日観劇してほぼほぼ理解できなかった『Oklahoma!』は案の定リバイバル賞や主演男優賞を受賞しましたね!(案の定。私の勉強不足なんだろうな、と見た直後からヒシヒシと感じていた)
【チケット入手方法】
さて、オリヴィエ賞というと、勝手に「一般人には縁がないんだろうな」と思い込んでいた私ですが、チケット入手は非常に簡単でした!
以前日本アカデミー賞に当選した友人の話を聞いていたので、同じ感じの超高倍率抽選かと思っていました
年末ごろに不意にインスタグラムでチケット発売開始のお知らせを見て、クリックしてみたら、なんとそのままチケット予約ページに跳べるじゃないですか…!
しかも売り切れなんてことは全くなく、最安の席はなんと£40程と、なんなら普通の観劇レベル!
来年以降、該当時期にロンドンにいらっしゃる方は、普通の観劇感覚で出席できますよ!
詳細は公式HPをご確認ください。SNSアカウントをフォローしておくとすぐに情報をキャッチできると思います!
私は今回、£71の三階席を購入。(二、三番目に安い席だったと思います)
ロイヤル・アルバートホールは円形なので、それでも十分見えやすかったです!
三階席で£71というと少しお高めな感じもしますが、実際のところその下の階は明らかにVIPなボックス席。二階には受賞者も座っているような状況でしたので、一般観客は三階がメインのようでした。
(実は三階にも出演者が紛れて、関係作品の名前が挙がる度に大盛り上がりしていました!)
経験の貴重さを考えれば安すぎると言ってもいいほどだったと思います!
しかも、全席プログラム付き。どこで売ってるんだろう~?とキョロキョロしていたら、座席に置いてありました。
なお、関係者が歩くレッドカーペットならぬグリーンカーペットに入場したい場合は、別料金のスペシャルチケットのようなものを購入する必要があるみたいでした。
【ドレスコード】
チケットは気軽に取れると言いましたが、問題はこちらでした(笑)
チケット購入時に、ドレスコードあり、の表記はチラッと目にしていたのですが、
チケット入手のあまりの簡単さに気を抜いていた私。
前に買ったお出かけワンピースを着ていこう〜なんて思っていたら、開催1ヶ月程前に届いたメールにはこう書いてあるじゃないですか!
つまり、
「ドレスコードは絶対ブラックタイ&グラマラスで。場合によっては入場お断り」とのこと。
え、グラマラス…?
と、ここでようやく不安になってきました。
正確にわからないけど、どうやらワンピースにブーツではマズイ気がする…
ということでGoogle検索してみると、
「基本的には、床に届く長さのドレスやガウン。
持っている一番高いヒールの靴を履いて、一番高価なアクセサリーを付けて、爪も綺麗にしていきましょうね」
とのこと…!
ま、まずい…
その後オリヴィエ賞の過去の写真を検索したところ、出てくるのは関係者の写真ばかりでイマイチ参考にならず…
エディ・レッドメインに見合う恰好じゃなきゃいけないの?いやさすがに£71程度の席でそこまで求めないで欲しいよね…?
いやぁサマンサさんと同じレベルを求められてもね…
かと思えば、こういう人も出てくるので混乱。
イギリスだしな、「厳しい規則」なんてどうせ実際は存在しないんだろうな(笑)、
と思いつつも、
イギリスだしな、本当にハイソだったら本当にハイソだよな(笑)…
恥ずかしい思いをするのは嫌だし、せっかく行って万が一つまみ出されたら悲しすぎる…
さすがにセレブたちと同じレベルを期待されている訳はない!と信じつつ、結局は、結婚式に行くくらいの服装ならOKと勝手に判断して腹を括りました。
とはいえ日本からそんな服やアクセサリーは持って来ていなかった私。慌てて買いに行きました…
まあ、海外は日本よりも、びっくりするような露出のドレスがファストファッションブランドのお店で売っていたりしますし、高級ブランドでなくても一応形になる服を探すのはそこまで難しくないはず。
正直この辺りで、
チケット入手があまりに簡単だっただけで、やっぱり一般人が安易に立ち入る場所じゃなかったんじゃ…?
という不安でいっぱいだったのですが、とにかくせっかく行くのだから、ドレスコードで弾き出されるのだけは避けたい!といで必死の思いでロンドン中のお店を駆け回りました…
最終的に、£60程度のロングドレスとキラキラバッグを購入。靴だけは、大好きなブランドで今後も捌けそうなヒール靴(10cmくらい)をゲットしました。(幸運なことにセール中でした)
そして。内心ハラハラしながらも、当日。
皆さんこんな感じでした!
全員が全員ハイヒールな訳でもないし、シャツにパンツで決めている女性や、ブラックタイをせずに民族衣装の男性、ドクターマーチンを履いている方も見かけました!
足をお怪我されているようで、スニーカーの方も。
私の写真は載せませんが、一応引け目を感じることなく過ごせましたよ!
もちろん、絶対高い布とそうでない布、よく見ると明らかなのですが(笑)、
基本的には大体の人が、
「わーっ!憧れのオリヴィエ賞よ!せっかく着飾ったから写真撮ろう!!」
のテンションだったので、一安心。
やはり明らかにカジュアルな服装の人はいませんでしたが、基本的には本人がグラマラスだと思う形で決めていれば大丈夫そうでした。
入場をお断りされている人も、見た限りでは見かけませんでした!
特に最近はジェンダーの観点から、ファッション多様性は幅広く認められているように感じました。
ということで、もしオリヴィエ賞に参加される際は、
(常識的な範囲で)自分なりに最高のパーティーオシャレを!
という結論になるかと思います!
ちなみに、まだまだ10度前後と寒いロンドン。皆さんダウンやコートを羽織って来ていました!
荷物についても、大きな物は持ってこないようにと注意書きがありましたが、ミュージカルのトートバッグを持っている人もいました。
結局は演劇ファンの祭典。思いは一つでした!
【会場の雰囲気】
ロイヤル・アルバートホールと言えば、個人的には『オペラ座の怪人 25周年記念公演』のDVDで知って以来ずっとあこがれていた会場!
ヴィクトリア女王に捧げられたという、1871年開場の大変格式高いホールです!
チケットに「Door6から入場してね」と書かれていたので、見つかるかな~ときょろきょろしていたら、なんとバス亭の目の前がDoor6。わかりやすかったです。
余談ですが、ドレスコードの件もあり、
もしや普通に公共交通機関で来る人なんかいないんじゃないか…?と恐々バスで向かった私ですが、皆さん全然普通にバスや地下鉄で来ていました。安心。
入口でチケットと手荷物のチェックを終えたら、いよいよ入場です。
入場後すぐにトロフィーを持って写真を撮れるブースがあったので、大混雑でした!
係の人が撮影してくれます。
こんな感じの写真が撮れます。ちなみにこちらはDear Evan Hansen初演のSam Tuttyさん。
私ももちろん写真を撮りましたが掲載は控えます(笑)
とにかく、この雰囲気を生で味わえたことが最高の思い出になりました!
【まとめ・注意事項】
念のため、チケット購入後にお知らせされた注意事項だけ再度まとめておきます。
- ドレスコードはブラックタイ&クラマラス
- 5:30までに必ず着席(※参考。今回の時間)
- グリーンカーペット入場なしの場合は必ずDoor6を使用(※参考。今回の会場)
- スロープありの入口はDoor8のみ(※参考。今回の会場)
- 再入場不可
- チケット引き換えはDoor8(※参考。今回の会場)
- 大きな手荷物は持ち込み禁止。荷物検査あり。(※スーツケース等の大きさの荷物と思われます)
- 時間に遅れた場合、入場可能なタイミングまで待機する必要あり
授賞式の内容自体はYoutubeで本編映像を観て頂ければ十分伝わるかと思います。
とにかく前情報が少なく準備に不安があったので、
オリヴィエ賞、結構気軽に行けちゃうよ!
一応ドレスコードだけ注意だよ!
が伝われば幸いです!!開催時期にロンドンに行かれる場合は、観劇予定にプラスできちゃいますよ!
長くなりましたが、最後に。
Lifetime Achievement Award(生涯厚労賞)を受賞されたSirデレク・ジャコビさん。
受賞演説の中で、演劇のチケットの値段が高すぎることによる演劇界の未来への懸念について話されていました。
うん。
切実!
現場からは以上です!